珈琲の思い出3

今回は皆さんは1日何杯まで珈琲を飲めるでしょうか?といったような話。

珈琲の適正量として、一般的に本やなんかでは1日に2〜3杯が健康に良いと書かれていることが多い。

しかし血気盛んな珈琲好きはこの辺無視して1日にガブガブ飲むことも少なくない。そんな珈琲好きだった私は、若い頃は珈琲なら何杯でもイケる口であった。

珈琲の思い出1でも書いたが、学生時代のアルバイト中は珈琲飲み放題だったこともあり、短時間で4、5杯は軽く飲むことが普通であった。そして珈琲の思い出2にあるように自宅焙煎を始めて潤沢過ぎる量の珈琲豆を手に入れてからは阿呆みたいに濃い珈琲を阿呆のようにガブガブやっていた。水代わりでは言い足りず、空気代わりかのようであった。

まぁそうでもしなきゃ、焙煎にハマりだすと豆の消費が追いつかなかったというのもある。しかし、今はそんな風に飲むこともない。

初めてその症状を認識したのはコーヒートラムを始めて2、3ヶ月経った頃だったと思う。休日に他の珈琲屋さんを回っていた時だ。

その日は朝家で珈琲を2杯ほど飲み、昼に近所の喫茶店で珈琲を飲んでから出発していた。行った珈琲屋さんもよく覚えている。局地的西東京遠征であった。

2軒ハシゴして2軒目では2杯珈琲を飲んだ。夕方も近くなり太陽が橙に輝いていた。中央線の車内から見える夕陽は遮るものがあまりなく、綺麗だった。さて乗り換え駅でこれからもう一軒、と思った矢先、なんだか体調が優れない。なんというか、なんとなく気持ちが悪い。吐き気まではいかないが、胃がぼわーっとしてムカムカとする。

結局その時は「まぁ大丈夫だろ」と思い、もう一軒寄って帰ったのだが、家に帰り着く頃にはかなり気分が悪くなっていた。それだけでなく手に震えがきていた。

「あ、こりゃあヤバイ」と思った。

でも翌日も珈琲を飲んだ。仕事もあるし飲まずにはいられない。けど1日経つと体調も普通で特に変な症状は出なかった。結局短時間に大量の珈琲を飲み過ぎたんだろうということで気にしなくなった。カフェイン酔いという症状も知り、「いやぁ、昨晩はついつい呑み過ぎてカアチャンに大目玉くらっちまったよガハハハ。」くらいの余裕が出た。

ところがこの一年後にかなり重度のカフェイン酔いに襲われる。

京都遠征。真夏であった。

金なんかもちろんないので、雑魚寝のゲストハウスに泊まる。周りは外人だらけ。「ウェアーユーフラム?」とか聞かれて、「あ、あいむふらむとーきおー、あいうぉんとごーこっふぇーしょっぷいんきょーとー」とか言って、「オー!クレイジーボーイ!」みたいなこと言われたりしていた。「ボーイじゃねえよ」と思ってそいつとはもう話さなかった。

日程は2泊3日。行く予定の店を詰めに詰め込んで、ゲストハウスで借りた自転車を駆り、まさに縦横無尽に灼熱の盆地を行ったり来たりした。

1日目からガツガツ行く。その日だけで10杯近く飲んだはずだ。もう帰り着いた時にはフラフラであった。近所に銭湯があり風呂に入って布団に潜り込むと震えが止まらない。真夏の京都なのに、手どころか体全体ガクガク震えている。掛け布団に包まって汗はかくのにガタガタ震えていた。

いつのまにか寝てしまい、2日目の朝起きると気分はスッキリとしていた。旅先に出るとやたらと早起きするタイプの私はおそらくその日一番早く宿を出た。モーニングを求めて。

そう、「カフェイン酔いヤバイ」ということは頭では分かっていたのだが、もう止められなかった。「だってもう京都まで来てしもうててん。もうやり切るしかなかぁ。」と心の中で涙声で訴えた。

結局、現地の情報で増えた何軒かは逃すもののリストはほぼ完遂した。2日目は「実際に酔っ払っちまえば大丈夫だろ」と思い、夜現地人オススメの居酒屋を聞いて日本酒を飲んだ。だけど震えて寝た。

この時のこれが決定的であったのか、その後カフェイン酔いはクセになり、今や珈琲を1日に3杯くらい飲むと手に震えがくる。朝味見をしこたました日なんかは「あー手に震えがきてる。」ということもままある。まぁもう慣れたもんで、「酒は飲んでも飲まれるな。でも今夜ぐらいはいいじゃないか。」くらいの余裕がある。

過ぎたるは及ばざるが如し。皆さんも自身の適量を把握して楽しみましょう。

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